税金の豆知識

Q102 個人事業主の生命保険・損害保険は経費?

0view

Q102 個人事業主の生命保険・損害保険は経費?

個人事業主が、ご自身を対象とした生命保険を支払った場合や、損害保険を支払った場合、これらは経費として認めてくれるのでしょうか?
今回は、個人事業主の保険と経費、所得控除の関係をまとめます。

 

1. 生命保険

●「個人事業主自身」や「専従者」(家族である従業員)を被保険者とした「生命保険」は、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「生命保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員等」が被保険者・受取人の生命保険は、経費計上が可能です。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
生命保険 事業主・専従者 × 生命保険料控除
従業員 科目は「給与」

 

2. 損害保険

損害保険というのは、例えば、自動車保険、自賠責保険、店舗火災保険、貨物保険などですね。盗難保険や所得補償保険もここに含まれます。

 

●商品や貨物、自動車、店舗などが対象となる損害保険料は、経費計上が可能です。

●「個人事業主自身」や「専従者」を被保険者とした損害保険(傷害保険など)は、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「生命保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員等」が被保険者・受取人の損害保険は、経費計上が可能です。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
商品・貨物・自動車・店舗を
対象とした
損害保険(地震保険除く)
傷害保険
(医療保険・がん保険等)
所得補償保険
事業主・専従者 × 生命保険料控除
(介護医療保険料控除)
従業員 科目は「福利厚生費」
地震保険 × 地震保険料控除

 

3. 国民健康保険・国民年金・社会保険・労災保険

●「個人事業主自身」や「専従者」を被保険者としたものは、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「社会保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員等」が被保険者・受取人の保険は、経費計上が可能です。

●なお、健康診断、人間ドック費用は、事業主や専従者のものは経費にできないだけでなく、所得控除もできません。従業員が対象の保険は経費にできます。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
国民健康保険・国民年金
社会保険・労災保険
事業主・専従者 × 社会保険料控除
従業員  - 科目は「福利厚生費」
健康診断・人間ドック 事業主・専従者 × × 医療費控除×
従業員 科目は「福利厚生費」

 

4. 小規模企業共済・倒産防止共済

それぞれで、扱いが異なるので注意です。

被保険者 経費 所得控除 摘要
小規模企業共済 × 小規模企業共済等掛金控除
中小企業倒産防止共済 科目は「保険料」

 

5. 医療費は?

経費にはなりませんが、一定額を越えた場合「医療費控除」ができます。

濱田会計事務所への無料ご相談・お問い合わせは0120-932-116まで

まずは無料面談からお話をお聞かせください。
どんな些細なお悩みでも結構です。
お電話お待ちしております。

0120-932-116

お問い合わせはこちら