税金の豆知識

Q99 法人設立時の税務署等への提出資料は?

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Q100 法人設立時の税務署等への提出資料は?

法人設立登記が終わった後は、税務署などいろいろな所に設立関係の資料を提出しなければいけません。

今回は、法人設立登記後に提出する資料について記載します。

 

1. 税務署等に提出する資料

税務署等への提出資料は以下の通りです。

 

(1) 必ず提出が必要な資料
届出先 書類の名称 添付書類 提出期限
税務署(国) 法人設立届出書 ・定款

・株主名簿

・貸借対照表

・設立趣旨書

設立後、2か月以内
給与支払事務所等の
開設届出書
なし 開設後、1か月以内
県税事務所(県) 法人設立設置届出書 ・定款

・登記簿謄本

設立後2カ月以内
(自治体によって異なる)
市税事務所(市) 法人設立設置届出書 ・定款

・登記簿謄本

設立後2カ月以内
(自治体によって異なる)

● 平成29年4月1日以後、、税務署には「登記簿謄本」の提出が不要となりました。
ただし、県、市税事務所には従来通り提出が必要です。

●書類の入手方法は、税務署備置の他、インターネットでもダウンロードできます。

● 届出手段は、持参のほか、郵送、電子申告などの方法があります(e-tax・el-tax)。

● 定款・登記簿謄本は、コピーでも構いません。株主名簿、設立時の貸借対照表は、
所定のフォームはありませんので、エクセルなどで作成したものでも構いません。

● 「給与支払事務所等の開設届出書」は、従業員がゼロの場合も提出が必要です。

● 設立日は、登記簿(履歴事項全部証明書)に記載されています。

 

(2) 任意に提出する資料

任意に提出する資料は、税務署(国)のみです。県税事務所・市税事務所への提出はありません(書類入手方法、届出手段は上記(1)と同様)。

 

書類の名称 概要 ご参考
青色申告の
承認申請書
確定申告書を青色申告書で提出したい場合の承認申請書です。 青色申告には、さまざまなお恩典がありますので、ぜひ提出しておきましょう。(※1)
源泉所得税の納期の
特例の承認に関する
申請書
常時10人未満の会社が、給与等に関する「源泉徴収所得税等」につき、年2回にまとめて納付できるという制度を利用したい場合に提出する資料です。 納付は意外と手間ですので、提出されることをお勧めします。提出しない場合は原則通り、毎月納付となります。
消費税課税事業者
選択届出書
立ち上げ時に大幅な赤字が見込まれるビジネスの場合(製造業など)、初年度から「消費税課税事業者」を選択することにより、消費税の還付が受けられる可能性があります。 1年目に調整対象固定資産を取得した場合、3年間課税事業者の縛りがあるので注意が必要です。
棚卸資産の評価方法の
届出書
たな卸資産の評価方法につき、「個別法」、「先入先出法」、「総平均法」等を選択したい場合に、提出します。 提出しなかった場合、「最終仕入原価法」が自動的に選択されます。
減価償却資産の償却方法の
届出書
減価償却方法につき、「定額法」、「定率法」等を選択したい場合に、提出します。 提出しなかった場合、「定率法」が自動的に選択されます。(※2)

(※1) 通常、設立後3か月以内が提出期限 です。
また青色申告の特典である欠損金の繰越期間は、平成30年4月1日以後に開始する事業年度から、「欠損金額の繰越期間」が10年となりました(改正前は9年)。

(※2) 個人事業主の場合、届出書を提出しなかった場合には、「旧定額法」or「定額法」が自動的に選択されます。法人と異なりますので、ご留意ください。

 

(3) ご参考~個人事業主の場合~

個人事業主の場合、「開業時」に提出が必要な書類は、税務署への「開業届」(税務署)のみとなります。県税事務所・市税事務所への届け出はありません。

なお、個人事業主でも、従業員を雇う場合は、税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」が必要です。(個人事業主が1人で仕事を行う場合は、提出不要)

 

2. 年金事務所・労働保険関係

届出先 届出書類の名称 添付書類 提出期限
年金事務所 ●健康保険・厚生年金保険新規適用届
●健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
●健康保険被扶養者届
登記簿謄本
(コピー可)
すべて、事実発生から5日以内
労働基準監督署
(※)
●労働保険・保険関係成立届
●労働保険概算保険料申告書
同上 ●保険成立日~10日以内
●保険成立日~50日以内
ハローワーク
(※)
●雇用保険適用事業所設置届
●雇用保険被保険者資格取得届
同上 ●設置日~10日以内
●翌月10日

(※)従業員を雇用する場合に提出します。

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